TENUGUI

こだわったのは
自分が身につけたい てぬぐい

服との調和を意識して
広げても巻いても
美しく見える柄をつくりたい

日本の伝統工芸である注染染め
それを二度繰り返す
細川という高度な技法を使い
手描きの筆のタッチ、
絵画のような色の滲みや重なりを再現

染めなのでプリントとは違い
裏表どちらでも使え
綿本来の肌触りもキープ

手仕事による職人こだわりの滲みは
全てが全く同じにはならない
自分だけのもの

伝統工芸として失われつつある細川染めを
「身につける工芸品」として
楽しんでいただければと思います

color: TAIRAPPYOYAMA
material: 綿100%
size: 37cm×90cm
weight: 約50g

※染色の特性上、洗濯時に色落ちすることがあります。洗濯の際には他のものと分けて手洗いしてください。浸け置きや蛍光漂白剤入り洗剤の使用はお避けください。濡れたまま放置しますと色泣きや色移りします。ご使用前に手洗いしてください。
※速乾性を優先し、端は切りっぱなしにしてあります。使用する度に糸がほつれてきますが、だんだんとほつれなくなります。フリンジのように綺麗に整いますので、ほつれた糸をハサミで切り揃えてお使いください。

¥ー (税込)+ 送料

次回カートオープンはInstagramにてお知らせいたします

製作日記

普段から山には必ず持っていくてぬぐい。絵を描くことが好きなので、いつかは自分の描いた絵でてぬぐいを作ってみたいと思っていた

こだわりたかったのは手描きの筆のタッチの再現と注染。そして首に巻いた時に服と調和するもの
筆のタッチの再現は、描いた絵をそのままプリントすれば簡単なんだけど、プリントでは細部まで再現できる代わりに
・裏地が白くなる
・生地にインクを載せるので少し固くなる
・折り目が白く割れてくる
などのデメリットがあった。裏表なく使えることや肌ざわりもこだわりたかったので、どうしても注染(染め)という技法は外せなかった

服が好きだから、てぬぐいだけ浮いた存在にしたくない

服が好きな私は山に登った時も自分らしい格好でいたい。山へ行く日のてぬぐいを選ぶ時の基準は、服と合うもの
ついつい柄が可愛くて色々なてぬぐいを集めてしまうんだけど、首に巻くとコーディネイトした服からてぬぐいだけ浮いてしまうこともしばしば。広げた時に一枚絵になっているのはもちろんだけど、巻いた時も綺麗に見えて欲しい。巻くと柄が折れている、じゃ悲しい
そう思って巻いた時にも綺麗に見える柄作りや色の配置にこだわり、せっかくなら…と、上下を逆にすればメインの色が変わる、一枚で二度楽しめるものにした

「手描きのタッチと注染」両方の実現

注染の版は色ごとにわけないといけない。私の絵は色を重ねていくことでできている。色をわけなければいけない注染で絵の良さをどう再現するか、そこがとても難しかった
完成した絵から色を取り出すのはほぼ不可能だ。ならばと色ごとに描くと完成図が想像できない。自分も初めての試みで、描いた絵をスキャナで取り込んでみたり、色ごとにパーツを描いてみたり、試行錯誤の時間。そうしてやっと一番いいと思える方法をみつけることができた

製作にあたってお声をかけさせていただいたのは、以前お付き合いのあったスタジオ・ワットさん。CHAORASとしててぬぐいを製作・販売を行っている心強い味方。スタジオ・ワットさんに注染でできる表現、できない表現を確認してもらいつつ調整を重ねていく。注染で可能なこと、そのルールの中でも自分が納得のいくものをとことん追究、どのデザインなら注染の良さを一番活かせるか、自分らしさが表現できるか、何度も柄の選定からやり直した

紙とは違う、布地へ染める色の再現の難しさ

紙への印刷とは違い、布への染色は色の再現性が違う。基本的に染色の場合でも紙に印刷されたカラーチップでの色指定になり、指定された色を染め職人が作る。同じ色でも紙と布では色の出方が変わる。そこは自分の経験による感覚との戦い。色見本を元にカラーチップの色と、仕上がり時の色を予想し色を決めていく。そして自分の想像する色をどれだけ上手く職人に伝えることができるか

てぬぐいを工芸品にした細川染めという手法

ここからの作業は職人の手へ移る。アソビビトのてぬぐいは注染を二度行う細川染めという手法をとっている。まず一度目の染め。複数の色を使うため色ごとに糊で土手を作り、色見本を元に作った染料を流し込む。繊維の芯まで染料が浸透したら、余計な染料を落とす洗いにかけ、乾かす。ここまでが普通の注染。そして細川は乾いた生地にもう一度別の柄や色を同じ要領で染める。一般的に生地は洗い、乾かすと多少の縮みができる。この生地が縮むというのが肝で、版は縮んでない状態を前提に作っているものなので、縮んだ生地に柄を合わせて二度染めをするのがとても難しいのだ。どうやっても柄のズレが生じる。また、色によっても染める順番があったり、時間もコストもかかる上にとてもややしい作業。現在は細川をやれる職人も工房もどんどん減っているそうです



出来上がるまではドキドキの日々。想像している色・滲みが出てくれるか心配だった。紙と違ってサンプルだけでも最小ロットが大きいので失敗した時は出費も痛い笑。そうして届いたてぬぐいはとてもいい色!色の重なり具合や滲みもいい。私と職人さんの心が通い合ってできたもの。想像以上の仕上がりに大満足。職人さん、最高です!

そうやって出来上がったアソビビトのてぬぐい。一般的な価格に比べ少し値が張るものとなっておりますが、そのぶん私と職人さんのこだわりが詰まっています。ぜにお手にとっていただけると嬉しいです