風不死岳 標高 1,102m

出張ついでにと急遽決まった北海道登山。以前登れなかった樽前山へ行ってみようかと考えるも、またもやメインの7合目まで車で行ける登山道が工事で閉鎖中。どうしたものかと色々調べてみると千歳空港方面からは
・北尾根ルート
・楓沢ルート
は登れるとわかった。楓沢ルートは景観地としても有名な苔の回廊を通るルート。が、途中から藪漕ぎでルートが不明瞭なようなので、苔の回廊は気になるが登山道がしっかりある北尾根ルートから登ることにした
できれば樽前山系統の北山(風不死岳山頂から往復約3時間40分)まで足を伸ばし樽前山の姿を拝みたい。が、夕方に札幌に着かないといけないので行けるところまで行こう

北海道の山へ登ると言うと決まって言われるのが「北海道といえばヒグマ!大丈夫なの?!」確かにヒグマは怖いけど音を立てて歩けば大丈夫でしょ…と思いつつも、念の為熊スプレーを購入。直前に飛行機の持込禁止(手荷物預かりも禁止)ということに気づき慌ててヤマトさんに現地ホテルへ転送してもらった。出発までに熊関連のYoutubeを見あさった私は、熊への恐怖がさらに増してしまう

そしてまたもやトラブルが。前日になって当日昼過ぎに仕事が入ることが決まった。それも再入稿というどうにもずらせない大きな仕事。お昼までにネット環境がある場所まで移動しないといけない。そこで立てた計画はこうだ

早朝から山へ登る
  ↓
風不死岳ピストンにして昼には下山
  ↓
そこから車で支笏湖休暇村まで移動
立ち寄り湯を利用し、無料wifiを使わせてもらう
  ↓
札幌へ移動

もう止めときなよと言われそうだけれど、なかなかない機会、どうしても北海道の山に登りたかった。笑

そうして迎えた当日。夜の内に羽田から新千歳へ移動しレンタカーを借り、早朝千歳のホテルから出発。まだ薄暗く人けのない道を支笏湖へと車を走らせる。支笏湖が近づくにつれ、道路脇に鹿、鹿、鹿!
道路へは出てこないものの、道路脇の林の中に普通にいる。車より鹿の方が多い。秘境感漂ってきたところで駐車場に到着。ここはもう獣の巣だ。(登山口駐車場は道路から脇道を少し登ったところにあります。私は気づかず、その先の道路脇の駐車スペースに停めました)

いざ、気を引き締めて登り始める。早く登って早く下りないと。北尾根コースは登り始めからずっと急登のまま山頂まで上がる。とにかく気が急いてる私はいつもよりペースが早い。熊の恐怖もあったけど、仕事が気になる方が大きかったと思う。「お昼に戻れば大丈夫なのか?午前中に追加対応が来ないか?」そんな仕事と熊への緊張感でいつもより呼吸も荒い

道路脇の入口。この上に駐車場があった
時たま見える支笏湖
1合目から順に標識が
対岸の恵庭山も見える

休憩しようにも止まっていたら熊と鉢合うんじゃないか、と不安なので常に音を立てて登り続ける。見通しの悪い藪の中に登山道はある。そんな状態で7合目辺りまで来たところで足が攣り出した。痛いっ!と止まって伸ばすとフラフラで気持ちが悪くなってきた。ペースが早すぎたことで貧血を起こしかけてる。でも休んでたらそこの茂みから熊が出て来たらどうしよう。でもこの坂を今の状態で登り続けるのは辛い。もう私の頭の中はグルグルである笑

周りを見る余裕もない、恐怖と緊張と体力との戦いでもはや苦行。てぬぐいもどこかで落としてる…私は何をやってるんだろう…この時点で心が折れた私は下山を決意する。全く楽しめてない状態で登っても意味がない。下りていると途中でソロの女性の方と出会う。人と会ったことで少し心が落ち着く

おそらくその女性がてぬぐいを枝に掛けておいてくれた。ありがとうございます!
ヤシオも少し咲いていた

その後もソロの方、2人組の方、と4〜5組の方とすれ違う。もっと出発時間が遅ければこんなに人が登ってきたんだ…!早々に下りて来たことを少し後悔しながらも、もうまたこの急登を上り返そうという気力はない。途中すれ違ったご夫婦とのお話しの中で

・長年登っているが登山道で熊と出会ったことはない
・威嚇で吠えられたことはあるが姿は見せなかった
・この50年間北海道で登山中の熊の事故は2件しか起きてない
・山にいる熊はベテランであちらも人が恐いから音を出せば近寄って来ない
・曲がり角など見通しの悪い場所では音を出して鉢合わせないよう少し待つ

などなど熊の知識を教えていただき、だいぶ私の心は落ち着いた。こんな獣の巣窟で、人と話すと本当に安心する。そうして下山した時間は9時前。予定よりだいぶ早い笑

登山口駐車場に4台、私が停めた道路脇スペースに4台くらい車があった

とりあえず下では電波が繋がるし、連絡が来てもすぐにわかるだろうということで、気になっていた苔の回廊の方へと行ってみることに。入口の楓沢の所から湖畔へ出れたので少し休憩して二度目の朝ごはん。陽も上がり空は晴れてきて支笏湖は穏やかだ。安心ってこうゆうこと笑

苔の回廊は次の投稿で


2024年6月7日
風不死岳・苔の回廊【北海道】

標高 1,102m コースタイム 約2時間20分・約2時間
今回の予定 (6:00)風不死岳北尾根登山口 (7:35)見晴台 (8:50)風不死岳 (9:00)風不死岳発 (9:45)見晴台 (11:00)風不死岳北尾根登山口 今回の記録 風不死岳 (5:50)登山口近くの駐車場 (6:17)風不死岳北尾根登山口 (6:23)一合目 (6:33)三合目 (6:40)4合目 (7:15)見晴台  ここで引き返す (8:40)風不死岳北尾根登山口 苔の回廊 (9:35-11:25)楓沢から入る ※北尾根登山口駐車場から楓沢は徒歩30分程度