予報は曇りのち晴れ、空は厚い雲。きっとこれから晴れると信じて出発。平日の朝だからか、土日の荒天のせいか、待つこともなくロープウェイへ。静けさと儚さを纏う樹氷の山がとても美しい。乗客はみんなこの光景に目を奪われた

観光客の事故防止のため周囲にはロープが張ってあり、登山客の男性がそこを乗り越えて右手の方へ登っていく。唯一の登山客!見失うな、後を続け!脚はひざまで埋まる。男性の足跡に踏み重ね登っていく。少し上がると空が晴れて来た。蔵王の山々が見える。素晴らしい景色!週末の荒天がなければこんなにふわふわの雪はなかったんだろなあ


隣にはモンスター!雪山楽しすぎる!触ると雪が落ちそうに見えるけど、実際はかなり固いのね。初めて知ったよ
稜線に出るとすごい風!おそらく地蔵岳山頂付近のはずだけど山頂標識が雪で埋もれているのでそのまま進む。登山道目印の支柱はエビの尻尾になっている。私としてはエビの尻尾よりブラシの方がしっくりくるんだよね。靴をゴシゴシ洗いたい笑

ふと前を見ると風で厚い雲が流され、何もなかったところに巨大な山の姿が。うわっ!雲が晴れ、ラピュタが出て来た時のあの感じ…!心がゾワっとした。山はまたその姿を雲の中に隠し、私も歩き始める。稜線の柔らかい雪はだいぶ飛ばされ、固まった足元は歩きやすい。風の形で固まった雪は波のようだ

前を行くおじさんはたまにこちらを気にして見えなくならないよう待ってくれているようだった。風はさらに強く、周囲は雲に覆われ視界が悪くなってきたところでおじさんに追いついた。やっぱりおじさんは心配で気にしてくれていたらしい笑。お礼を言ってここからは同行させてもらう。
強い風、たまに突風に止まりながら少しずつ進む。うっすら見える支柱を頼りに歩いて行く。この辺は撮影どころじゃなく全く写真がない。あとで撮ったものも歩行中電源を切り忘れていたようで、ISOやらなんやらの設定がめちゃくちゃになってた
そして社のような塊を発見!熊野神社に違いないってことで周囲の山頂標識を探し、おじさんの協力も得て掘り当てた笑。お湯の力もすごいね、凍りついた塊が一気に崩れていったよ
あまりの悪天候に御釜は断念し、熊野岳から真下に地蔵岳の稜線目指し下ることにした。とにかくおじさんについていく。強風で一瞬晴れ間が見えたかと思ったら次の瞬間にはまた真っ白。初めてのホワイトアウト。ほんとに真っ白で地面も空もなにも境のない状態になるんだね

ホワイトアウトの時は立ち止まり、風が収まるのを待つ。そして一瞬見えた景色を頼りに稜線へ。なんとか支柱までたどり着いた。これで一安心。行きにはわからなかった地蔵岳の山頂標識もおじさんのおかげで見つける。本当にお世話になりました!
地蔵岳まで来ると辺りも見えるようになり、ゴールは目の前。降りると街は晴れているというお決まりのパターン笑。冷えた身体は少し白濁したとろみのある温泉で温める。あーーー蔵王最高!

2021年3月15日
蔵王 地蔵岳-熊野岳
所在地 山形県/宮城県
最高標高 1,841m
標高差 約180m
コースタイム 約2時間半
今回の予定
(9:00)蔵王ロープウェイ山麓駅発
(9:20)蔵王ロープウェイ山頂駅着
(10:15)山頂駅発
(11:30)熊野岳山頂着
(11:45)熊野岳山頂発
(12:30)地蔵岳山頂
(13:00)蔵王ロープウェイ山頂駅着
今回の記録
(9:15)蔵王ロープウェイ山麓駅発
(9:30)蔵王ロープウェイ山頂駅着
(10:00)山頂駅発
(11:10)熊野岳山頂着
※お釜は悪天候のため断念
(11:30)熊野岳山頂発
(12:10)地蔵岳山頂
(12:40)蔵王ロープウェイ山頂駅着